2011年11月27日日曜日

スマートフォンは「白物」:誰でもが簡単に作れるシロモノ

_


● アップルとサムスン



 いま世界各地でくりひろげられている訴訟合戦。
 スマートフォンはサムスンの稼ぎ頭。
 これが販売できないとなると、屋台骨にヒビが入ってくる。
 サムスンは必死だろう。
 韓国製の製品はベースがパクリになっていると言われている。
 アップルが出すと、それをすぐにコピーして安価な製品を作り、アップルの販売ブームに乗って売りまくるという手法。
 今回はあんあまり早くパクったので、外観がほぼそっくりになったためデザイン盗用で訴えられてしまった。
 それがきっかけで、あれもこれもの、あちらでもこちらでもと世界各地での訴訟合戦に発展していった。


NICHIGO PRESS 2011年11月26日
http://nichigopress.jp/ausnews/businessnews/31287/

アップル対サムスン、タブレット携帯前哨戦
サムソン、販売禁止命令撤回の訴え

 アップル社は、各国でサムソンのタブレット型携帯端末新製品を特許権侵害として販売差し止め請求を出して認められているが、これに対してサムスン社も差し止め命令破棄の訴えを出した。

 アップル社は、オーストラリアでも10月にサムスン社のタブレット型携帯端末ギャラクシー・タブ10.1に対して販売差し止め請求が認められている。
 アップル社弁護士、スティーブン・バーリー氏は、3人の判事で構成される連邦裁判所法廷で、サムスン社の製品は、アップル社のiPad2に関連する技術特許を侵害していると陳述、サムスン社のギャラクシー・タブ発売により、アップル社は損害を受けるとしている。

 ギャラクシー・タブは、販売禁止になる前には全国600店で発売する予定になっていたが、オーストラリア国内でのギャラクシー・タブ10.1販売に対して、アナベル・ベネット判事は、サムスン社は、アップル社のタッチ・スクリーン特許を侵害しているとの証言から、同社の請求を認めていた。

 これに対して、連邦裁のドウセット、フォスター、イエーツの3判事が販売禁止命令撤回を支持した場合、その決定をベネット判事に差し戻すか、新たに判決を下すかのどちらかになる。
 バーリー弁護士は、
 「金曜日たった1日で証言聴取を済ませるというのは、証拠資料の膨大さを考えれば、『美術館を駆け足で見て回る』ようなものだ。
 3判事は、ベネット判事が、サムスン社の製品がアップル社の特許を侵害していると認めた根拠を脇に追いやることはできない」
と発言している。
 一方、サムスン社のニール・ヤング弁護士は、サムスン社の製品とアップル社の製品の違いを概説し、タッチ・スクリーンが指の動きを処理する方法さえ両者に違いがある。
 アップル社の製品は、動きの角度を基準にして不完全な指の接触を処理しているが、サムスン社の製品は、縦横各1チャンネルを使って処理している。
 つまり、両社の製品では同じ指のアクションで異なるコマンドを呼び出す。
 サムスン社の製品は、どのコマンドが指示されているかを判断するのに角度を用いていない。
 また、タブレット型携帯端末は、エーサー、東芝、モトローラなど数社が競合しており、急成長市場で、サムスン社は製品の革新を進め、市場を推進しているが、現在は差し止め命令のため立ち往生している、と語った。

 連邦裁の判断は来週早くに出る予定。


 韓国はまだこれだという手持ちの技術をもつにいたっていない。
 そのため、どうしてもパクリに走る。
 パクられたほうは長い間、基礎研究に資金投入してやっとものになったと思ったらパクラレたとなると怒り心頭になる。

 でも思うに、あんな小物にああでもないこうでもないと権利を主張してもしかたがない。
 誰でもが簡単に作れるもの、それがスマートフォンであってもいいはずだと思う。
 昔、IBMはパソコンの仕様を公開して、それにより誰でもが部品を買って組み立てることができるようになった。
 それで一気にパソコンが普及した。
 そしてそれがインターネットの隆盛へと導いた
 日本では完成品としてメーカーのパソコンを買うことが当たり前だと思うが、ここではパソコン屋があって半値ほどで組み立てたパソコンを買うことができる。
 私も、いちどそこでエラク安い組み立てパソコンを作ってもらったことがある。
 手持ちのパソコンが壊れたので、こことここの部品は古いのを転用して、他はオニューでと注文をつけて作ってもらった。
 この最初のパソコンも組み立てパソコンだったのであるが。

 そういう流れを観ていると、スマートフォンも同じではないかと思う。
 個人が組み立てるというわけにはちょっといかないが、ある仕様であれば、どのメーカーが作ってもいいというシロモノだと思う。
 アップルを持ち上げる人もいるが、確かに先進的な商品を作りはしたが、独占化するほどのシロモノではない。
 ハッキリ言えば、家庭電化製品と同じ「白物」ということである。

 世界各地で繰り広げられているこの訴訟合戦。
 「シラーッツ」と冷静にみると、いっときの時代経過の足あとかもしれない。
 まあ、勝手におやりなさい、大勢に影響なし、といったところのものになるような気がする。



===========
 あれから5日
===========

 「誰でもが簡単に作れるもの、それがスマートフォン」などと書いたが、実際シャープはそれ用の部品を作って売り始めた。
 誰でもが簡単に作れる時代はすぐそこに来ている。


ファイル・ウェブ編集部 2011年12月01日
http://www.phileweb.com/news/d-av/201112/01/29906.html

スマホなどモバイル機器向け
シャープ、業界最薄5.47mmのスマホ向けCMOSカメラモジュール - 光学手ブレ補正も搭載

 シャープは、スマートフォンなどのモバイル機器向けに、業界最薄5.47mmのCMOSカメラモジュール「RJ63YC100」を開発、12月2日よりサンプル出荷を開始する。
 サンプル価格は12,600円(税込)。

● RJ63YC100

 「RJ63YC100」はオートフォーカス付の光学式手ブレ補正機能を搭載した1/3.2型・1,210万画素のCMOSカメラモジュール。
 モジュール内部のレンズを制御するレンズシフト方式の採用と、独自の高密度実装技術により、業界最薄サイズを実現したという。
 静止画撮影はもちろん、フルHD動画撮影にも対応している。

【問い合わせ先】
シャープ
電子デバイス事業本部
センシングデバイス事業部
企画部
TEL/084-940-1225


 ケースとタッチパネルと幾つかの部品を買ってきて、アンドロイドをダウンロードすれば、
 自家製スマートホン、一丁あがり
てな時代がすぐそこに来ている。
 誰でも作れるスマートホン、時代は本当に速く動いている。



ウォールストリートジャーナル 2011年 12月 2日 16:24 JST
http://jp.wsj.com/Business-Companies/Technology/node_354112

豪最高裁、サムスン電子のタブレット端末販売差し止め延長

【シドニー】オーストラリア連邦最高裁は2日、韓国のサムスン電子のタブレット端末「ギャラクシータブ10.1」の国内販売差し止め処分を少なくとも1週間延長する判断を下した。


AFP/Getty Images

 サムスンにとってはクリスマス商戦の大事な時期に少なくともあと1週間同端末の販売ができないことは痛手となる。

 サムスンは11月30日、オーストラリアでのタブレット端末の販売差し止め仮処分取り消しを求める控訴審で、仮処分を覆す判決を勝ち取っていた。

 アップルには、今月2日までの判決執行停止が認められた。
 アップルは控訴審での判決に対する上訴、および販売差し止め措置の再導入を求める申し立てを最高裁に提出した。

 キャンベラの最高裁の報道官は、最高裁は今月9日にアップルによる申し立てに関する審理を行う予定だと明らかにした。
 報道官によると、この審理実施まで、ギャラクシータブ10.1の販売差し止め措置が延長される。

 サムスンは2日、アップルの「申し立てには根拠がない」とし、最高裁で激しく反論する意向だとする発表文を出した。

 アップルの広報担当者は、販売差し止めの延長については具体的なコメントを行わない見通し。

 サムスン電子は、アップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」のデザインを模倣したとしてドイツでもタブレット端末の一部機種の販売を禁じられている。
 アップルは今週、ドイツの裁判所に対し、サムスンが欧州連合(EU)全体の禁止条項をすり抜けるために設計を修正した機種についても販売を禁じるよう申し出た。

 アップルはサムスンのギャラクシータブ10.1は13項目で特許違反があると主張している。
 オーストラリアの連邦裁判所での最終審理では当該13項目全部について調査されることになるが、現在科されている一時的販売差し止めは2つの特許に焦点を絞っており、いずれもタッチスクリーン技術に関連するもの。

 最終事情聴取の日程はまだ決まっておらず、数カ月先となる可能性もある。


 やり方が汚く、サムスンがかわいそうに思えるが。
 パクリはパクリだから、そうも言っていられない。
 小手先の技術のみに終始することのむなしさを感じてしまう。


2011年12月09日10時12分 [ⓒ 中央日報日本語版]

豪裁判所、アップルの上告を棄却…サムスンが最終勝利


アップルがサムスン電子のタブレットPC「ギャラクシータブ10.1」の豪州販売を認めた控訴審判決を不服として起こした訴訟で、豪連邦最高裁は9日、アップルの上告を棄却し、サムスンに軍配を上げた。

  裁判所がアップルの上告を棄却したことで
 豪州での「ギャラクシータブ10.1」の販売が可能になった。



 <まぐろの目玉> 



_