● この時計が送れない:デジタル式腕時計
家族のものがしばらく日本に滞在するので、買い物を頼んだ。
書籍とデジタルの電子機器である。
電子機器といっても大仰なものではない。
コンパクトカメラと電子辞書とデジタルウオッチの3つである。
おそらく誰もがこのうち一つくらいは使っていると思えるようなポピラーなものである。
インターネットで検索して、そこそこ使えて安いのを選んだ。
大仰な機能などないほうがいい。
なにしろ、携帯電話すら持っていないという生活をしているのである。
パソコンは昔から触っていたので、ウインドウズになっても使っている。
ウインドウスというのはちょっと複雑すぎる。
もっとシンプルでできないもんであろうかと思うのだが。
でも人に聞くと、「アンタ、けっこう複雑なことやってるよ」という答えが返ってくる。
おそらく、慣れだろう。
といっても、初期設定は全部ひとにやってもらい、動かなくなると「みてくれ」と頼むのだが。
携帯電話をもっていないということは非常に不便なこともある。
たとえば、グーグルでアカウントを開設しようとすると、その確認の番号が携帯電話に送られてくる。
この番号を開設確認画面に打ち込んで、その番号にあやまりがなければ、晴れて「Gmail User」になれるのだが。
携帯がないので、アカウントを開設できないのである。
つまり最新のサイトがもてないというわけである。
「古いヤツ」ということになる。
まずカメラだが、ここでカメラを買おうとすると、欲しいものはまず手に入らない。
量販店にいっても、ただその棚に並んでいるものを売っているだけ。
「これが欲しいんだけど」などといっても、まったく取り合ってくれない。
それはそうである。
なにしろ、世界中から量単位で買い集めて売るだけのことしかやっていない。
売り切って終わり。
また別のメーカーのものを輸入してならべるだけ。
といっても、量販店が輸入するわけではない。
輸入業者が仕入れたものを買ってくるだけ。
よって、日本と比べると2年度落ちくらいが当たり前。
よってスペックが格段に落ちる。
もちろん修理なんて不能。
保証期限中に壊れたら同値段のものと交換してくれるだけ。
よって、メーカーや機種・仕様がころりと替わってしまう。
出てくる言葉は「ノー・プロブレム:問題ない」
例えばこのパナソニックのカメラだが、コンパクトカメラで380mmの光学望遠がついている。
ここでは10倍250mmの望遠ですらめずらしく、それもひじょうに高い。
せっかく日本にいるのに、最先端のカメラを頼まない手はない。
といってもこのカメラ、機能満載の上位バージョンがあり、そこからタッチパネルとかGPSとかいった高級機能を省略した安価版で、7割ほどの18,000円という値段のシロモノである。
日本なら普通のカメラということで、珍しくもないものだが、ここでは超高級になる。
次に電子辞書だが、これはここでは買えない。
中身が英和・和英・国語・漢和辞典といったものだからである。
これもビジネスモデルだと3万円前後であり、高級なものは5万円くらいする。
バカバカしい。
高校生用の普及版で9千円といったところ。
カメラは充電式だからバッテリーは抜き差し可能である。
辞書は電池2本の使い捨てで寿命は260時間とある。
電池が切れたらまた交換してくださいということで、これも蓋が開くようになっている。
昨今の長時間寿命の電池はすべてリチュウム電池である。
これ、発火するおそれがあるということで、国内郵送はできるが海外発送はできない。
よって、頼んでも手に入るのは、家の者が帰国するときで、片道チケットで行っているので帰りは何時になるか不明である。
このことは、前からわかっていることなので、何時かそのうちチャンスが会ったら手に入るかもしれない、程度の期待しかしていない。
さて、3番目の腕時計であるが。
先頭の写真のもの。
実をいうと、これ少し前まで使っていた。
でも数年前に買ったもの。
同じものがなぜ今も売られているか不思議なのだが。
普及版なので販売中止にし難く、ズルズルと生産していたのかもしれない。
そういえば、新宿のビッグカメラにいったら置いていないということであった。
どこかにあるかもしれないので探してみます、ということで帰ってきたという。
その後、見つかりました、という返事があり購入したらしく、もしかしたらすでに生産中止になっており、在庫売り尽くし販売という型番になっていることもありえる。
電池の寿命は10年とある。
電池の寿命が切れたときは、明らかに買い替え時ということになる。
また時計本体とバンドは一体型である。
そして、このバンドは合成樹脂である。
その結果、電池の寿命よりこのバンドのほうがいかれてくる。
少し前まで、といっても3カ月位前までであるが、使って時計が案の定バンドが切れた。
過去に3回ほど取り替えているが、
電池が切れて時計が動かなくなるという現象に出会ったことがない。
いつも、バンドが切れて使える時計本体ごと交換ということになっている。
さて問題はだ。
『
おはようございます。
頼まれていました時計が手に入りましたが、
この中のリチウム電池が一緒に送れません。
どうしますか?
電池なしでは使えませんね。
返事ください。
』
腕時計に入っている電池もひっかかるっていうのだ。
そんなことが!
あるのである。
10年寿命の電池である。
時計からは簡単には抜き差しできないように裏蓋はパッキングされている。
説明書には確か、電池の交換は必ず専門店で行なってください、といった但し書きがついており、安易には開けられないはずである。
腕時計に入っている電池はカメラなどに使われているものと比べると、はるかに容量の小さいものである。
そのうえに器体にほぼ密封されており、常時身につけているものであるだけに、安全性ということからすればはるかにレベルの高いものである。
まずもって発火などということは考えられないはずである。
なのに、ただ名前が「リチュウム」というだけで送れないということになる。
これ何かおかしいように思う。
過剰規制ではないだろうか。
『
Yahoo 知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1240078317
海外発送方法を教えて下さい 腕時計の電池が禁止について
aurora336さん
海外発送方法を教えて下さい
腕時計の電池が禁止について
お世話になったアメリカ人に腕時計をプレゼントしたいのですが、EMSで送ろうと思ったので郵便局に行きました
そこで法律で腕時計の電池が発送禁止項目と言われたのですが、他にどうのよう方法があるのでしょうか?
郵便局以外でも飛行機に乗せる事が出来ないのなら船便しか無いのでしょうか?
よろしくお願いします。
ベストアンサーに選ばれた回答
pre_papanさん
リチウム電池は国際郵便では送れません。
電池以外を送り、電池は現地調達していただくことにしていただくか、
リチウム電池を使わないタイプにするしかないです
ありがとうございました。
電池はだめですね
先方に話しをしてみます
』
法は法だからしかたがないにしても、何か納得できないよな。
腕時計だよ。
どうも、理解に苦しむ。
もう、3カ月ほど腕時計なしで過ごしているから、これからもそうであってもどうということはないのだが。
ちなみに、この国には時計が圧倒的に少ない。
通常、店舗というのは正面奥の一番見やすいところに掛け時計を設置するはずである。
ところが、これがない。
というより、時計自体が店にないのである。
ここの店も、あそこの店も、あっちの店も、みんなない。
今、何時だろうと確認するとき非常にアセル。
日本人は生活のメリハリを時間でつけて活動している。
オーストラリアンはまったく時間に無頓着である。
時間というものにまったく拘束されることがない。
悠々自適といえるかもしれない。
日本人がせせこましいのかもしれない。
というより、競争社会がひじょうに厳しい時間感覚を生んでいるのかもしれない。
言い換えると競争のない社会では時間はゆっくりと流れ、時間が人を管理するのではなく、時間が人の召使になっているようにも思える。
時間に束縛されないということは、それだけ豊かなラッキーカントリーだということでもある。
腕時計を持たない今、私も時間に縛られてはおらず、朱に交われば赤くなり、ズルズルの日ごとを怠惰に過ごしていることになる。
時計は永久にはめないほうがいいのだろうか。
だが、どうも日本人のDNAが時間による拘束を欲しているように思える。
日本人は、時間にきっちりすることで、おのが思考行動をコントロールしているようにも思える。
ちなみにこの腕時計5千円の品物。
マラソン用にタイムデータをメモリーできるようにと買ったもの。
以後、便利だから買い替えながら使っている。
ブランド品をもつほどの人間ではないので、使い切りで捨ててしまう安物がお似合いの生活である。
十分十分。
なにしろここには腕時計をもっている人など、めったにいないのだから。
もし腕時計をはめている人を見かけたら、よほどのエグゼクテイブだと判断していい。
そんな国なのである。