2011年12月7日水曜日

路上放置自動車

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● 放置された4WD:ナンバーがない



● しばらくしたら、市役所からの「NOTICE」が貼られていた。


 車の話をしたのでついでに、路上に放置された自動車を取り上げてみる。
 年に2,3台みかけるのがこの放置車。
 何しろ、道は十分に広い。
 バスを道路脇に止めておいても全く通行に支障がないほど。
 よって、車が長時間止まっていても誰も気にする人はいない。
 でも、あまりに長くなると、近所の人がおかしいのではないかと思うようになる。
 その期間は1週間から10日。




● 放置車 その2

 市役所に電話を入れる。
 道路管理は市役所の責任。
 日本は道路交通法で警察であるが、ここの警察は道路管理はしない。
 よって駐車違反は市役所が行い、罰金は市役所の歳入となる。
 といっても中央部のエリアだけで住宅地へいけば、駐車時間無制限で可能なので、違反の対象になることはない。
 ナンバーをいうと、市役所はトランスポート(運輸局)に連絡を入れる。
 当然、所有者はわかる。
 盗難届けの出ている車だとか犯罪がらみだと、警察が出張ってくる。
 なにもなければ、市役所の仕事になる。




● 放置車 その3

 市役所は写真のように貼紙をします。
 そしておそらくは所有者に手紙を出していることと思います。
 貼紙をして1週間くらい経つと車は消えています。
 おそらく市役所がレッカーしたのでしょう。
 車の持ち主ですが、もし車を放棄したのであればほぼ追及不能です。
 よってレッカー費用は市役所もちになってしいます。
 日本でも車の廃棄費用を惜しんで山中に捨てる人があるということですから、動機は同じでしょう。

 此処には住民票はありません。
 転出・転入届けを出す、といったことは行われません。
 よって、引越ししてしまうと所有者の行く先追求はほぼ不可能になります。
 この団地に引っ越してきて2年半ほどですが、はじめに管理人のところで免許証が身分証明書代わりでサインしてOK。
 翌日から入居できます。
 何処にも届出は行いません。
 住民票もないわけですから、すばらしいことに借家人には市民税がありません
 なら税金はどうなるかというと、土地の所有者にかかってきます。
 つまり、団地内の区画にはおのおの土地所有者がいて、そこに家を建てて住んでいる人もいるし、それを貸し出している人もいるわけです。
 この土地の所有者が市民税を払うことになります。
 短絡的に言うと、土地を持っている人が市民であって、そこに住んでいる人は市民ではないということになります。
 この税金は土地の評価額で決まってきます。
 その評価額はどうやって決めるかというと、近辺の不動産取引の事例をもとに算出された時価相場になります。
 日本の場合、簿価というのは低いものですが、ここの簿価は時価と同じになります。
 この評価額のパーセンテージで市民税が決まります。
 ちなみに土地のみの評価で、建っている建物の価格は参入されません。
 つまり土地家屋税というのはなく、土地税のみで行われているということになります。
 よって、借家人は地方税を払う必要がないのです。
 
 引っ越そうとと思ったら、いらなくなった車を路上に置きっぱなしでバイバイしてしまいます。
 引越し先で、車を買えばいいという発想になります。
 そんなわけで、やたらと路上放置車が目に付くというわけです。




● 放置車 その4

 まだ期限のきていない車の登録料は残りの期間にあわせて返金されます。
 これはナンバーを外して戻すことによって行われます。
 このナンバープレートなのですが、日本のように取り付けに封印がされていません。
 よってドライバー1本で取り外しが可能になっています。
 ナンバーの付け替えが簡単ということは犯罪に使われそうに思うのだが。

 廃棄のもっとも効率的な方法は登録期限まで乗って、切れたらナンバープレートを外して道路に放置してしまうことです。
 これなら引越しは無関係になります。
 警察ならエンジン番号とかボデイ番号を調べますが、市役所は調べません。
 いちいち調べて持ち主を特定して連絡しても引っ越していたら無意味だからです。
 ナンバーなしの車はそのままレッカーされて、スクラップということになります。
 

● 空き地に捨てられていたナンバープレート

 よって放置自動車というのは盗難車でないかぎり、廃車費用を浮かせた車とみられます。
 ちなみに動く車ならヤードとにもっていくと安いですが引き取ってくれます。
 ヤードとはそれを分解して使用部品を販売しているところです。
 ちまたに多く出まわっている車種はいくらか高く引きとってくれますが、マイナーな車は安価になります。
 最近は新車が幅をきかせていますが、バスを除けば車しか交通手段のない場所。
 バスは路線しか走っていないので、どうして車が必要になります。
 学校を出て働きに出てもすぐに新車が買えるわけではないのでしばらくは中古車にたよることになります。
 そのため、中古市場も結構活気があります。
 そして、そのような車が故障したら、ヤードから同じ車種の部品を調達して済ませるというわけです。

 写真の車はどれも古いですが、頭の三菱の4WDなどはまだ十分使えそうな気がするのですが。
 4WDというのは結構頑丈にできているはずですが。
 でももしかしたら修理しても合わないという欠陥があるのかもしれません。
 ナンバーが剥ぎ取られていますから。



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