2011年12月21日水曜日

反捕鯨団体シーシェパードとオーストラリア政府


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● ゴジラ



NICHIGO ONLINE 2011年12月20日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/32395/

「捕鯨阻止するSSに課税とはけしからん」
法の平等な適用に不満なワトソンの理屈

国税庁が誰に対しても法に基づいて職務を遂行するのは当たり前であり、批判されることではない。
しかし、武闘派反捕鯨団体シー・シェパード(SS)のポール・ワトソン会長は、
「捕鯨を阻止しているのだから特別待遇しろ」
と言いたいらしい。
過去の言動でも居丈高になったり泣き言を言ったり、ずいぶん甘やかされた言動をしてきたが、またもやオーストラリア政府に居丈高な泣き言を言っている。

12月20日、SSは、
「オーストラリアで免税を受けて給油や物資補給しているのだから、オーストラリアに再給油に戻る前に他の国に立ち寄らなければならないと言われ、20万ドルの税金を支払えと脅されている」
と発表した。
南氷洋で日本捕鯨船団を探しているSSのワトソン活動家は、
「豪政府は、今度は、他の国に立ち寄らなければオーストラリアに再給油に戻ってくることはできないと言い出した。
捜索を1週間放棄してニュージーランドに寄港しなければならないということだ。
もし、それができなければ、前回の給油の免税額20万ドルを支払えと言っている。
豪政府は、私の組織に対して『消極的敵対行為(passive aggressive)』をしかけている。
我々は豪国民の支持を受けているから、政府も強くは出られないが、小刻みにいつも攻撃してくるのだ」
と豪政府を口を極めて罵っている。

さらに、
「ピーター・ギャレット元環境相は、SSが彼の選挙戦に働きかけてやったのに、私の組織を裏切って背後から刺してきた。
前のハワード保守連合政府の方が、現労働党政府よりはるかにわれわれに協力的だった。
現政府は初めから我々に対して敵対的だ」
と続けている。

また、
「トニー・バーク現環境相に、我々を保護するために、オーストラリア艦船を南氷洋に派遣してもらえないかと頼んだが、彼はできないと言った」
と言われたとしている。
さらに、
「イルカを海から囲いに移している現場を撮影していたSSのオランダ人活動家が12月16日に逮捕され、さらに、和歌山県太地で、アメリカ国籍活動家3人が逮捕され、携帯電話以外の電子通信機器を押収され、2人が逮捕された。
彼らは23日間勾留される」
と語っている。

税関局では、
「同団体の船が国際航海をしない限り、燃料税と消費税を支払わなければならない。
その他、オーストラリアの港で免税で購入した物品の消費分が改めて課税される。
関税法によれば、国際航海とはオーストラリア領以外の国に寄港することが条件であり、公海に出るだけでは不十分だ。
オーストラリア領と公海を行き来するだけでは関税法に基づく免税の条件を満たさず、オーストラリア港を出て、帰港するまでの期間に消費された燃料油と物品の燃料税や消費税を払わなければならない」
と確認している。(AAP)


● google画像より




ICHOGO PRESS 2011年12月29日
http://www.blogger.com/posts.g?blogID=6285092461511555300

旧名ゴジラ、新名バルドーのバットマン船

(訳注:黒一色のバットマンの自家用車を思わせる高速艇「アディ・ギル」号を失った武闘派反捕鯨グループ、シー・シェパード[SS]は、
昨年、アディ・ギル号に似たバットマン自動車風の高速艇「ゴジラ」号を登場させたが、
ゴジラの著作権を持つ会社から著作権法違反の通告を受けたため、
船を「ブリジット・バルドー」号と改名した。
バルドー氏は、フランスの元肉体派女優で、引退後動物愛護運動を始めたが、反イスラム反同性愛民族差別排外主義の言動で何度も罰金刑を言い渡され、複数の人権団体からも、その言動をめぐって訴訟の警告を受けている札付きの人物。
彼女の夫もフランス右翼団体国民戦線の顧問を務めたことがある)。

先日、SSの無人偵察機が日本の調査捕鯨船団を発見したと報道されているが、同グループの偵察船が、WA州沖合で荒波のため船腹にヒビが入り、救難信号を発信したと発表している。
救難信号を発したのは、
「ブリジット・バルドー(AAP原文では”Bridget Bardot”と綴られているが、これは”Brigitte”の英語綴り。SSがどちらの綴りを使っているかは不明)」号で、12月28日夜、フリーマントルから1,500カイリ南西で6mの荒波を受け、船腹が破損した。

同団体旗艦のスティーブ・アーウィン号に乗るポール・ワトソン会長(同人は船長資格を持たず、キャプテンを詐称しているとの情報がある)は、バルドー号に急行し、フリーマントル港まで同伴または曳航すると発表している。
バルドー号の10人の乗組員は全員無事。
ワトソン会長は、
「バルドー号のポンツーンが破損していると思われ、修理のためにフリーマントルに戻すしかないはず。
スティーブ・アーウィン号は、フリーマントルから再び南氷洋に向かい、ボブ・バーカー号と共に、日本捕鯨船団を追跡する」
と発表している。

首相代理を務めているウエイン・スワン財相は、ブリスベンを訪れており、
「事故の話は未だ聞いていない。
海上で起きた事故であれば、それが誰であり、安否を気づかうのが当然。
特に現在のような荒天下、シー・シェパードがいる海域を考えればなおさらのこと」
と記者団に語っている。(AAP)



● 高速艇「アディ・ギル」号(アージー号)接触
このあと沈没する。







NHKニュース 2011年1月5日 15時43分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120105/t10015070841000.html

調査捕鯨にこの冬初の妨害活動

南極海を航行中の日本の調査捕鯨船に対し、反捕鯨団体「シー・シェパード」の船が、日本時間の4日、妨害活動を行いましたが、今のところ日本の船団には、けが人などは出ていないということです。
水産庁によりますと、日本時間の4日午後6時ごろ、南極海で調査捕鯨を行っている「第三勇新丸」に対し、反捕鯨団体シー・シェパードの船がボートを出して、海中にロープやワイヤーを投げ入れて航行を妨げたということです。
これに対し、調査捕鯨船は、警告したうえで、ボートに放水などをしましたが、妨害活動は5時間半にわたって続いたということです。
この冬、日本の調査捕鯨船団がシー・シェパードから妨害活動を受けるのはこれが初めてですが、今のところ、日本側の乗組員や船に被害はないということです。
水産庁はシー・シェパードの妨害活動に備え、この冬の調査捕鯨では初めて、海上保安官が同乗する監視船を船団に同行させています。
水産庁では
「妨害活動は、調査捕鯨に従事する乗組員の生命や船の安全を脅かす極めて危険な行為で、断じて許されるものではない」
と話しています。

シー・シェパードの代表で、妨害行為を指示していたとしてICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配されているポール・ワトソン容疑者は、NHKの電話取材に対し、海中にロープなどを投げ入れたことを認めたうえで
「日本が南極海で捕鯨を行うことこそ違法であり、われわれは、その行為をやめさせるために行動しているだけだ」
と妨害行為を正当化しました。
シー・シェパードは、先月、3隻の船をオーストラリアの港から出航させましたが、先月下旬、荒波を受けて1隻が損傷し、もう1隻の船でえい航することになったため、現在、南極海で調査捕鯨の妨害を行っているのは1隻のみとなっています。




オーストラリア政府はICPOから国際犯罪手配されている者への寄港を許しているということは、政府自体が国際犯罪の幇助をしていることになる。
が、しかしオーストラリアの世論はシーシェパードを英雄視しているために、手を出せない。
この国には法秩序が若干あいまいなところがある。
これは宗教がベースになっているためである。
法秩序の上に宗教意識が居座っているためである。
これはしかたがない。
この宗教には「生物ランク」があって、人間は最上位にj君臨し、クジラは哺乳類のため人間の次に優秀な生物とみなされているのである。
牛やカンガルーや羊はランクが低い。
この国には自然の概念はない。
「自然の一部としての人間 」とい考え方はない。
人間は神に造られたもの、という概念である。
よって、ヒエラルキーとしての生物ランクが厳然として犯しがたい規律として輝いている。

よって感情主義で科学的論理の微塵もない。



NICHIGO ONLINE 2012年1月6日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/32890/

シー・シェパード、海賊旗降納を命じられる
「海賊旗は不適切」と港港湾局長

先日、シー・シェパード(SS)の
ポール・ワトソン会長がオーストラリア政府を罵倒したことがAAPで伝えられたが、面白いことにオーストラリアのメディアはほとんど報道しなかった。

ただし、先日、オーストラリア南極部が、SSの飛ばしている無人偵察機、いわゆるドローンの飛行許可申請を求めたことやそれについてワトソン会長が不平を述べたことは報道された。
また、嵐で破損した「ブリジット・バルドー」とそれを護衛する「スティーブ・アーウィン」がフリーマントル港に戻る航海の間、第二昭南丸が尾行したことについて、豪緑の党は、
「豪政府は日本政府に対して、なぜ第二昭南丸がSSの船を尾行するのか問い質し、尾行をやめるよう要求すべきだ」
と発言している。
これまでのところ豪政府は緑の党を相手にしていない。

1月6日、今度は、WA州フリーマントル港に入ったSSの「スティーブ・アーウィン」に対して、フリーマントル港湾局長名で、
「船の海賊旗を降ろすよう」
命令があった。
ワトソン会長は、
「この船は8年間世界各国の港に海賊旗を掲げたまま入った。
フリーマントルにも入った。
この旗を降ろせと言われたのは初めてだ。
まあ、言い争う気はない。
旗を降ろす」
と言ったと報道されている。

問題の旗は、黒地に、頭蓋骨、陰陽(中国の易学)を表すイルカとクジラ、その下にギリシア神話の海神ネプチューンの三つ叉と羊飼いの手元の曲がった杖という神秘主義のガラクタを寄せ集めたようなデザイン。
フリーマントル港湾局スポークスウーマンは、
「港湾局長が、全豪船長協会の連邦マスター資格で要求した。
問題の海賊旗は、現代の世界の海運事情にそぐわず、他の海員に不快感を与えるものだ」
と発表している。
さらに、
「過去1年間、商船に対する海賊行為が頻発していることを考慮して、港湾内での海賊旗掲揚は好ましくないと判断したものであって、スティーブ・アーウィンだからということではない」
と補足している。(AAP)




オーストラリア政府は弁明にシドロモドロである。
それは、おのが論理が
非常に宗教的で一般常識を欠いたものである
ことは十分認識しているためで、どうにもできないジレンマに陥ってしまっているからである。
とりあえず、目に付くところで一言いっておこう、という

 姑息な対応しかとれないということであろう。



MSNニュース
第二回目の妨害活動





NICHIGO PRESS 2012年1月8日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/32987/

反捕鯨団体員3人、日本船に不法侵入
豪への返還と南氷洋からの退去を要求

武闘派反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の船に乗っていた自然保護団体員3人が夜陰にまぎれて捕鯨船団護衛船に乗り移った。
SSのポール・ワトソン会長はオーストラリア政府に対して、
3人が日本に連行され、裁判を受けることがないよう、豪政府が3人の身柄返還を要求すべきだ
と主張しているが、内外の法制を無視して無責任なことを言ってきたSSや緑の党と異なり、
オーストラリア政府にとって、領海外で3人が意図して日本船に侵入し、違法行為の現行犯と見なされる以上、3人の身柄は船の船籍国の保護の下にあることを尊重せざるを得ない。

3人の家宅侵入者は、自然保護団体「Forest Rescue(FR)」のメンバーを名乗っており、SSのブリジット・バルドーとスティーブ・アーウィンを尾行してバンバリー沖合領海外にいた捕鯨船団護衛船第二昭南丸の防御網を乗り越えて船に乗り移ったもので、
「我々をオーストラリア領に返還し、我々の海(オーストラリアが主張しているが、世界のほとんどの国が認めていない豪領南極領海を指していると思われる)から立ち去れ」
と要求している。

しかし、第二昭南丸は3人を乗せたままスティーブ・アーウィンの尾行を続けている。
日本鯨類研究所スポークスマンのグレン・インウッド氏が、3人は船で保護されていることを明らかにし、3人に危害は一切加えられてない。
訊問を受けているが、現在のところ、3人の処分についてはまだ何も決まっていない。
3人が侵入したのはオーストラリア沿岸から40kmの位置で、領海のはるか外側だ。
「それ以外の情報はすべて虚報だ」
と語っている。
これに対して、SSとFRは、3人が侵入したのは海岸から16.2マイルで領海をはるかに離れているが、24マイル(おそらくカイリ)の接続水域内だったと主張している。
ただし、接続水域はあくまでも公海である。

ニコラ・ロクソン法務長官は、
「東京の豪大使館が日本政府に詳しい情報を求めている。
この船が豪領海に近ければ、直ちに安全な返還の協議を通告したことと思う。
3人をオーストラリアに返還してもらう筋道はいくつかあるが、
領海外で起きた以上、政府にできることはほとんどない。
 3人が日本に連行される可能性が強い

と発表している。
ワトソン会長は、
「武装した日本船がオーストラリア国内でオーストラリア国民をつかみ上げ、日本に連行するようなことになればオーストラリア政府が恥をかくことになる。
国民の利益を守るのが政府の義務のはず。
日本船にはオーストラリア領海内で捕虜を撮る権利はない」
と発表している。
グレッグ・ハント野党保守連合環境スポークスマンは、
「このような事件が起きることは何度も警告されていたが、政府はそれを無視してきた。
直ちに税関局の船を派遣し、ただちに捕虜を日本船からオーストラリア当局に引き渡すよう要求すべきだ」
とAAPに語っている。
レイチェル・シーワート緑の党上院議員は、
「3人の抗議者の行為は、我が国政府が南氷洋での違法な捕鯨を終わらせる措置を取らなかったことにより直接引き起こされた」
と発言し、
「3人の抗議者を船に乗せたまま、南氷洋に戻ることは容認できない」
としている。

3人は、パース在住の47歳の男、バンバリーの44歳の男、フリーマントルの27歳の男で、所属するFRは、
「3人はクジラを守るためにオーストラリアの森から出てきた」
と称している。
(訳注:海に転落したSSメンバーの捜索を行った調査捕鯨船にSSが攻撃したことがある。
また2人が乗り込み、間もなく豪税関局の船に引き渡されたが、その間に発信器を船に取り付け、SSの捕鯨船追跡に使ったとワトソン自身が豪語した。
さらに、前季には、NZ人のピーター・ベシューンが愛艇アディ・ギルと共にSSに参加、ベシューンも日本船に不法侵入し、東京に連行され、裁判を受けた。
執行猶予付きの実刑判決を受け、直ちにNZに強制送還され、ベシューンはワトソンの行為を非難するウェブページを発表し、ワトソンと絶縁した)。


「バカだね」
身柄を拘束されてしまっては身もふたもないではないか。
捕鯨船の進路妨害やいやがらせをやることによってアピールができる。
捕まってしまってはどうにもしようがない。

この問題は「キリスト教原理主義」の反捕鯨団体の動きで、ちょうど「イスラム原理主義」の連中のやることと同じである。
ただ、キリスト教原理主義の方は理性が勝ちすぎていて、浮いてしまっているところがある。
「科学対宗教」といった対立では宗教に分はない。
そこが反捕鯨運動の辛いところだ。
でもね、捕まってしまってはその運動すらもできないではないか。
裁判闘争でもやる目論見があるのだろうか。



NHKニュース 2012年1月8日 14時49分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120108/t10015129371000.html

捕鯨監視船無断乗り込み 事情聴取


日本の調査捕鯨に同行してオーストラリア沖を航行していた水産庁の船に、日本時間の8日朝、反捕鯨団体「シー・シェパード」の関連団体のメンバー3人が無断で乗り込み、現在、この船に同乗していた海上保安官が事情を聞いているということです。

水産庁によりますと、日本時間の8日午前5時半すぎ、オーストラリア南西部にあるバンベリー港の沖合およそ40キロの海上で、調査捕鯨に同行している水産庁の監視船「第二昭南丸」にゴムボートが急接近し、3人の男が無断で乗り込んできたということです。
「第二昭南丸」は、反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害活動を防ぐために水産庁が派遣した船で、現在、この船に同乗していた海上保安官が3人から事情を聞いているということです。
この3人について、「シー・シェパード」は、関連団体のメンバーだとしていて、このうち代表とみられる男は、インターネット上に声明を出し、
「オーストラリア政府がこの海域での捕鯨をやめさせないので、代わりにわれわれが乗り込んだ」
としています。
水産庁では、海上保安庁と連携して引き続き3人から事情を聞くとともに、今後の対応を検討することにしています。

水産庁の監視船に乗り込んだ男3人は、オーストラリアの環境保護団体「フォレスト・レスキュー」のメンバーです。
この団体ではこれまで、反捕鯨団体「シー・シェパード」が行う日本の調査捕鯨船などへの妨害活動に賛同してきましたが、実際に活動に加わったのは今回が初めてだということです。
団体の広報担当者は、NHKの電話取材に対し
「この海域での捕鯨はこれ以上容認できない。
調査捕鯨船が海域を去り日本に戻ることを望む」
と訴えました。
そのうえで、日本が調査捕鯨を今後続けた場合、
「さらに強力で大規模な行動をとるだろう」
と警告しました。

「シー・シェパード」は、3人が日本側に身柄を拘束されたと発表していますが、海上保安庁によりますと、身柄の拘束はしておらず、「第二昭南丸」に同乗している複数の海上保安官が、乗り込んできた3人から任意で事情を聞いています。
3人は冷静で、船内で暴れるといった様子はないということです。
反捕鯨団体のメンバーが調査捕鯨船団に乗り込んだケースはこれまでに2回あります。
4年前(平成20年)の1月のときには、シー・シェパードのメンバー2人が乗り込みましたが、このときは、早期に問題を解決しようとオーストラリア政府に協力を求め、2日後に洋上でオーストラリア政府の監視船に身柄を引き渡しました。
一方、おととし(平成22年)2月、激しい妨害活動を行ったシー・シェパードの元船長が乗り込んだケースでは、船長の権限で身柄を拘束し、その後、東京港に接岸した船内で海上保安庁が逮捕しました。
元船長は、船に無断で乗り込んだほか、薬品入りの瓶を撃ち込んで乗務員にけがをさせたとして日本で裁判が行われ、執行猶予のついた有罪判決を受けて母国のニュージーランドに強制送還されました。
今後の対応は、関係省庁が国内外の状況を見ながら協議することになるとみられています。


宗教というのは国民合意に近い形だが、それが世界にとって合意かというとそうはゆかない。
イスラム原理主義はイスラム教にとって至宝だが、キリスト教にとっては悪魔にみえる。
キリスト教原理主義はキリスト教徒にとって常識だが、
 世界的には偏狭な非科学的論理にすぎない。




NICHIGO PRESS 2012年1月9日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/33056/

日本側、3人の豪政府引き渡しを決定


1月10日午前零時過ぎ、日本の共同通信が、「日豪両政府が、第二昭南丸に侵入した3人の反捕鯨活動家の処遇を話し合った結果、日本政府が身柄を豪政府に引き渡すことに同意した」と報じている。

3人は、自然保護団体「フォレスト・レスキュー(FR)」のジェフリー・タクスワース、サイモン・ピターフィ、グレン・ペンドルベリーの3人で、FRは、
「3人はハンガー・ストライキを誓って忍び込んだ。
サイモンは高コレステロール、グレンはADHDでどちらも持薬を携帯していない」
と発表していた。
共同通信報道によると、
「3人が第二昭南丸に違法侵入した際に乗組員に負傷者が出たわけでもなく、裁判に持ち込んでも家宅侵入の軽微な罪でしかないので、日本に連行する気はない」
というのが日本政府の考えとされている。
3人は、侵入後、自分たちの身柄をオーストラリアに返すこととオーストラリア近海から退去することを要求したが、第二昭南丸は3人を乗せたまま、反捕鯨団体シー・シェパードのスティーブ・アーウィン号を尾行して南氷洋に向かった。
そのため、3人も豪政府の連絡が取れない状況になっている。

侵入事件が伝わると、連邦政府のニコラ・ロクソン法務長官が直ちに
3人の身の安全や福利を日本政府に確認し、できる限り早く3人をオーストラリアに送還すること
を日本政府と掛け合っていた。
しかし、同時に、
「3人は自分たちの行為もその結果も充分に承知して行動したはず。
自分たちが違法行為を行えば、その結果も引き受けるべきだ。
現にその結果が次々と現れている」
として、フォレスト・レスキューの3人の行為を批判し、あくまでもオーストラリア国民保護の立場で動いているとして、
3人から距離を置いて
いる。(AAP)


オーストラリア政府の立場は少々大変だ。
宗教的な支持をするわけにもゆかず、法律的な非難をするわけにもゆかない。




NHKニュース 2012年 1月10日 17時41分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120110/t10015167001000.html

反捕鯨団体逮捕せず 豪首相謝意



オーストラリアの沖合で、反捕鯨団体のメンバー3人が、日本の調査捕鯨に同行していた水産庁の船に無断で乗り込んだ問題で、日本政府が3人を逮捕しないと決めたことについて、オーストラリアのギラード首相は日本政府への謝意を示すとともに、3人の行動を非難しました。

反捕鯨団体、シー・シェパードの関連団体のメンバー3人は、9日、オーストラリア南西部の沖合で、調査捕鯨に同行している水産庁の監視船「第二昭南丸」に無断で乗り込みました。
日本政府は、この3人に任意で事情を聞いた結果、乗組員にけがをさせたり、船体に損傷を与えたりする妨害活動はなかったなどとして、逮捕はせずに、オーストラリア政府に引き渡すことを決めました。
これについて、オーストラリアのギラード首相は10日、
「日本政府の協力に感謝する」
というコメントを発表しました。
そのうえで、3人の行動は危険で「容認できない」と非難したうえで、今後、同じような行為があった場合は、罪に問われる可能性があると警告しました。
3人の引き渡しを受けるため、オーストラリア政府が派遣した船が向かっているということです。

この一方で、ギラード首相は
「捕鯨をやめさせるには法的な手段が最適だ」
と述べ、オーストラリア政府としては、日本を提訴している国際司法裁判所などの場で、調査捕鯨の廃止を求めていく立場を強調しました。




国際司法の場っていうのは、宗教的ではないのである。
あくまで科学と法律にのっとって行われるのが建前である。
法律には
クジラは哺乳類であって、哺乳類を捕獲してはいけない、とは書いていない
のである。
ではどうするかというと、クジラという資源が絶滅の危機に瀕しているとか、クジラの捕獲が非人道的だとか、といったデータを示さないといけないということになる。
クジラの捕獲が非人道的だというのはもちろん国際的には認められない。
よって唯一の論点は資源の絶滅ということになるが、提訴するには具体的な資料をもってそれを立証しないといけない。
ところが、この資料を持っているのは唯一調査捕鯨をしている日なのである。
もし日本がその資料をクジラの頭数は十分に確保されているという報告に使うとなると、もはやオーストラリアはどうにもしようがないのである。
そのためにオーストラリアはここに提訴することにためらっていのである。
もし提訴するならオーストラリア政府は多数派工作という司法にはあるまじきいかさま行為をして、有利に運ばなければならなくなってくる。
そうでもしないと「捕鯨容認」の裁判結果がでる可能性の方が高いのである。
司法結果がでれば、もはや打つ手はなく、おおぴらに捕鯨が再開されることにもなる。
となると、今度は司法に訴えたオーストラリアがキリスト教原理主義に同情する国からの突き上げをくらうことになる。
「なぜ、司法裁判所へ提訴したのだ」
とね。
どうみてみても、オーストラリアに分がないのである。
これはしかたがなことなのである、
宗教的な感情でしか根拠をもたないのだから

日本としてはオーストラリアが国際司法に訴えてくれたほうが有利である。
そのためのデータも揃えており、勝ってあたりまえにまでなっているのである。
勝てば捕鯨が国際的に容認されたことになるのである。
そして、オーストラリアは国際テロ支援国家の烙印を押されてしまうことになるのである。
それが、オーストラリアにとっては怖いのである。




NICHIGO PRESS 2012年1月14日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/33172/

拘束の反捕鯨活動家、帰国の途に
法務長官、日本政府の協力に謝意

日本の捕鯨監視船に6日間拘束されていた反捕鯨活動家3人が帰国の途についた。
ロクソン法務長官は、3人の引渡しが13日午後、「関係者全員の万全の協力」のもと滞りなく完了したことを明らかにした。
関税局の船で移送中の活動家3人は今後健康診断を受ける予定だが、健康に問題はない模様。
同法務長官は声明で、「我々は平和的抗議活動は支持するが、外洋での危険な行動は異なる。
捕鯨問題で対峙する両者には、法を守り冷静に行動することを強く求める」と述べている。

「フォレスト・レスキュー・オーストラリア」に所属する3人は、2010年のニュージーランド人活動家のケースと同様、日本に連行され不法侵入容疑で逮捕される可能性があった。
同活動家は5カ月間の拘置後、執行猶予の判決を受け強制送還されている。
同長官は、3人が拘束を解かれたことはよい結果だとしながらも、移送には莫大な費用がかかり納税者の負担となることを指摘した。
豪政府の求めに応じて3人の引渡しに応じた日本政府に対し、同長官は協力に感謝するが捕鯨には反対し続けることを強調した。
また、南洋での捕鯨中止を願う豪国民に対しては、無謀な行動に出ずに国際司法裁判の場での政府の活動を支持するよう呼びかけた。(AAP)


オーストラリア政府も苦しまぎれだな。
ちょっとかわいそうだが、しかたあるまい。



NICHIGO PRESS 2012年1月17日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/33243/

調査捕鯨をめぐる「虚々実々」の「嘘」

国際法専門家が対立の法的側面を概説
 (訳注:日本の科学調査捕鯨をめぐって、豪国内では様々な言説が飛び交っているが、かなりのものは嘘や事実誤認、無知、曲解にあふれていると思った方がいい。
 ここで国際法専門家が述べていることを、政府もメディアも野党、緑の党、環境保護団体も、国民にはっきりと説明しようとはしていない)。

 1月10日付AAP配信。野党、緑の党、環境保護団体は、日本の捕鯨船が、WA州沖合や南氷洋で不当にオーストラリア領海に侵入していると言っているが本当だろうか?
  まず、オーストラリア大陸を取り巻く海を見てみよう。
 「領海」は海岸線から12カイリ(22.2km)まで。
 「接続水域(CZ)」と呼ばれる水域は12カイリから24カイリ(44.4km)まで。
 その他に「経済専管水域(EEZ)」が海岸線から200カイリ(370km)の水域
というのが現在国際的な合意を得ている。

 シドニー大学の国際法専門家、ティム・スティーブンズ博士は、
 「まずはっきりさせておくと、一国の政府は、外国船がEEZ、CZ、領海を航行することを阻止できない。
 領海であっても、外国船は、不法行為をしない限り通行権がある。
 3人のオーストラリア人が第二昭南丸に乗り込んだのはCZだった。
 CZでは、オーストラリア政府は、船が漁業、密輸、検疫などに関する違法行為を行っているか、行っていると疑うに足る事情がない限り、その船の航行を妨げることはできない。
 従って、CZをオーストラリア領海と称したり、3人が誘拐されたと主張するのは真実ではない」
と断言している。

 ジュリア・ギラード連邦首相は、
 「日本側が、第二昭南丸がオーストラリアのEEZに入ることを通告してきた際に、私は、船を歓迎しないとはっきりと伝えた」
と語った。
 オーストラリアは、全ての船に対して、オーストラリアのEEZに入る際には当局に通告することを求めているが、国際法上、船にはその求めに応じる義務はない。
 EEZは、国際法上、公海であり、ギラード首相の発言には何の法的効力もない。

 次に南氷洋を見てみよう。
 オーストラリアは南極大陸の面積の42%に領土権を主張している。その大陸に接する領海、CZ、EEZはどうなるのか?
 これについて、スティーブンズ博士は、
 「オーストラリアは南極条約を遵守しており、
 (南極条約は、条約以前に行われたオーストラリアの領土権主張については関知しないが、統治権の行使は禁止しており、)
 南極大陸においても、豪領南極に伴うEEZについても、外国人や外国船籍の船に対してオーストラリアの統治権を行使したことはない」
と説明している。
 また、
 「ギラード首相が、『オーストラリアは、海原を駆け回り、国際警察官となって取り締まって回る法的権限を持っていない』と明言したのはきわめて正しい。
 一方、トニー・アボット野党保守連合リーダーが、
 『オーストラリア政府は、南氷洋で国家主権を行使すべきだ』
と発言したのはまったく間違っている。
 もしそのようなことを実行すれば、世界各国が南極条約を脱退する結果になり、南極条約が破綻すれば、世界の大国が、南極の豊かな資源を争ってとんでもない結果になるだろう」
と説明している。

 次に、オーストラリアは、EEZをクジラサンクチュアリーに指定した。
 その指定に基づき、連邦裁判所が、南氷洋で捕鯨をした日本船はオーストラリアの国法を破ったと判決を下したが、まだ一度もその判決が行使されていない。
 これについても、スティーブンズ博士は、
 「もし、オーストラリアがその判決を強制行使すれば、現在南極大陸を開発の破壊から守っている条約の妥協取引を台無しにして、各国が乱開発に向かう可能性がある。
 言い替えれば、南氷洋でオーストラリアの主権を行使せよと言うような発言は危険きわまる発言だ」
と断罪している。

 また、オーストラリアが日本の捕鯨を国際司法裁判所に提訴していることについても、
 「オーストラリアはその司法権範囲に関わるような主張を提訴の根拠にはしていない。
 連邦政府の提訴の基本は、日本が、国際捕鯨会議参加国に課せられた義務を怠ったということであり、日本の捕鯨の現場が南極周辺の海か、南太平洋のど真ん中かということに関わらない内容になっている」
と述べている。

 また、とどめとして、
 「豪領南極に対する国家主権や豪領南極に付随する領海は、オーストラリアを除けば世界でたった4か国が認めているだけで、日本は認めていない」
と述べている。
 (訳注:豪領南極や領海を認めている4か国はいずれも南極に領土権を主張しており、互いの利益のために認め合っているだけで、5か国の南極領有を認めていない国は世界に200か国ほどある)。(AAP)


 つまりまとめると、オーストラリアの法的根拠はどこにもない。
 ただ宗教的な思考からクジラは哺乳類だから「捕鯨反対」のラッパを吹いているだけである。
 そのラッパの内容もラッパだけであり、実行してしまうと、自らの首を絞めることになり、
 「ラッパのままに据え置く」
というしか手段がないのが実情だということである。

 「捕鯨反対」根拠なるものは国際上どこにもない、ということである。



TBSニュース 2012/03/09
今季の調査捕鯨終了:捕獲は目標の3割以下







 今年もシーシェパードにやられてしまった。
 「来季の活躍を祈る」



NICHIGO PRESS 2012年3月10日
http://nichigopress.jp/ausnews/world/35792/

日本科学調査捕鯨船団、今季の調査捕鯨終了
反捕鯨団体の妨害で割当捕獲頭数の30%程度


 3月9日、日本の水産庁は、鯨類研究所が今季の南氷洋での科学調査捕鯨を終了したと発表している。
 同庁の発表によると、鯨捕殺頭数は政府割当の3分の1程度に終わり、ミンククジラが266頭、ナガスクジラは1頭のみとなった。
 船団が2011年12月に日本を出港した時には、約900頭を捕獲する予定だったが、3月8日に予定通り南氷洋海域を離れたとしている。
 今季の科学調査捕鯨終了について、水産庁は「予定通り」としているが、武闘派反捕鯨団体「シー・シェパード」の船との実力衝突や、シー・シェパード側友好団体の活動家3人が捕鯨船団の船に乗り込んだことなどには触れられていない。
 2011年12月以来、今季全体を通じて、武闘派反捕鯨団体「シー・シェパード」は、捕鯨船団につきまとい、捕鯨船団の船の前にロープを流して船団の船 のスクリューを破損させようとしたり、お得意の酪酸瓶、発煙筒、ペイント瓶を投げる、レーザーを船団の乗組員に向けるなどしている。
 これに対して、船団側は放水、音響弾で対抗していた。(AAP)







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